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「中の人なんかいない!」のデザイナーズノート その4

【テーマは意外と重要な要素であるが】

対人による初回テスト時には、あえてテーマを排除したテストカードを使って遊んでみました。テーマに左右されないシステム検討も必要だろう、というのがその理由だったのですが、しかし、これが大失敗で、なんでそういうメカニクスになっているのか意味が判らんという声が続出。

なんで、といわれてもそういうゲームだから、ってことなんですけれど、システム(ルール)がむき出しのままだと直感的に納得できる意味づけが伝わりにくいようです。考えてみれば自分はテーマも知っているので違和感がないし、そもそも発案者だし、というだけの話。

というわけで、必要最低限のテーマ情報は、あらかじめ伝えるべきなんだなぁ、と反省しました。


ゲームシステムを詰めていく段階においては、テーマが決まることでシステムのアイデアが固まっていく。逆にシステム上の動きがテーマ性をより強化してくれる。という相互補完的なところはあると思います。

今回でいえば、来園者を集めるというテーマで進めたのですが、

テーマ側からメカニクスの意味を示すなら、


トリックテイクのラウンドは、

「動物の着ぐるみがメリーゴーラウンドに登場するらしいよ」と園内に流れるうわさで動物好きな来園者(お子様集団)が集まってくる。
それにつられて他の来園者もメリーゴーラウンドのまわりに寄ってくる。

ということを表現しており、


競りのラウンドは、

園内放送で流れる着ぐるみたち登場の情報。

「いよいよ、スーパーヒーローがミラーハウス前に登場しま〜す、もれなく飴チャンも配りま〜す」

「ジェットコースター前には怪獣たちが出現するよっ! しかも飴や風船をプレゼントするよっ!」

で、一番人気の怪獣たちに連れられて、来園者たちは、ジェットコースターに乗りにいったり、他のアトラクション前から、ジェットコースターの前に移動してきたりする。


ということを表現しています。


また、これは後付け的な連想ですが、

「さっき、ロボットが登場して園内で人気だったから、園内に散らばる来園者たちはロボット系の着ぐるみに強い興味を持っている」

という切札の設定について、テーマとの結びつきがより明確になってきたものもありました。
このような、システムがテーマをより明らかにしていくという流れは自分でも想定外でもあり、テストしとブラッシュアップの過程の中で、「そういうことだったのか」とハッと気づく度に我ながら驚いていました。
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